神社紹介
御由緒
八幡大神社は今からおよそ820年前、建久2年(1191)秩父荘司畠山重忠が鶴岡八幡宮の御分霊をこの地に勧請したのが始まりと伝えられています。
徳川家からの崇敬も篤く、3代将軍家光は社領5石1斗余を寄進、8代将軍吉宗(享保3年)、9代将軍家重(延享4年)からも御朱印を賜りました。
御祭神
・誉田別命(ほんだわけのみこと)
第15代応神天皇。勝負事の神さま、文武両道の神さま。八幡さまとして多くの人に親しまれる。
・須佐之男命(すさのおのみこと)
厄災を防ぐ神さまでとても力の強い神さま。農業を司る神さまとしての信仰も篤い。
・櫛名田比売命(くしいなだひめのみこと)
五穀豊穣・縁結びの神さま。須佐之男命の妃神。
・国之常立神(くにのとこたちのかみ)
国土形成の神さま。開運招福の神さま。
・国狭槌神(くにのさづちのかみ)
大土の神さま。八王子さま。
・大山祇神(おおやまづみのかみ)
山の神さま。海の神さま。三嶋さま。
・白山比咩神(しらやまひめのかみ)
五穀豊穣、子孫繁栄の神さま。白山さま。
・大山咋神(おおやまくいのかみ)
土木建築、酒造の神さま。山王さま。
・木花開耶媛命(このはなさくやひめのみこと)
子宝、子育ての神さま。酒造の神さま。浅間さま。
・火産霊神(ほむすびのかみ)
火の神さま。火防の神さまとして信仰が篤い。愛宕さま。秋葉さま。
・金山毘古神(かなやまひこのかみ)
鉱山、金物の神さま。金山さま。
・生産日神(いくむすびのかみ)
霊魂を生成活動する神さま。
・大物主櫛𤭖命(おおものぬしくしみかたまのみこと)
金運、商売繁盛の神さま。大国主神。金毘羅さま。
八幡大神社には誉田別命(ほんだわけのみこと)を主祭神として13柱の神様がおまつりされています。
鬼と神力坊の話
当地域に伝わる昔話。八幡大神社の神主の先祖が、知恵をはたらかせて鬼を退治したそうな・・・
昔、坂本八幡の神力坊という山伏の家へ、毎度秩父の山の鬼が遊びに来て、大酒を飲みご馳走をねだり、又色々の無理難題を言いかけて困り抜いていたことがあったそうです。
その時に神力坊が工夫をして、何とかしてもう懲りて来ぬようにしようと思って、村の人たちに頼んでおいて、鬼がやってきた日は一日の内に、畑の麦を刈ってしまうように支度をしました。そうして酒の肴には白い石を四角に切ったものと、竹の根を輪切りにしたものを用意して、自分には別に豆腐と筍との煮たのを、皿に盛り付けておきました。
そんなことは知らないで、鬼は例の通り大威張りでご馳走を食べようとしますと、竹の輪切りでも石でも、みんな堅くって歯が立ちません。それで閉口して見ている前で、亭主の神力坊は本物の豆腐と筍を平気でむしゃむしゃと食べてしまいました。どうです鬼さん、人間の歯は先ずこの位丈夫にできているのだから、噛もうと思えば何でもかんでも噛むことができます。
また、そればかりではありませんよ、人間は地面をひっくり返したり、皮を剥いだりすることも出来るのです。まぁ出てご覧なさいと言って、神力坊は鬼を案内して外に出ますと、今朝ほど鬼が来る時までは、一面に良く熟して黄色かった村の麦畑は、いつの間にか残らず刈り取られて、その半分は鋤きかえして、真っ黒の土になっておりました。鬼はそれを見てなるほど人間は鬼よりも偉い。鬼にはとても出来ない事ばかりする。うっかり人間の所へ来て、威張り散らすことは出来ないと思って、逃げて帰ってしまったかどうか。その点はお話が残っておりません。
しかし、兎にも角にも、もう余程久しい以前から、山の鬼がこの村へ、来なくなっていることだけは確かであります。 『日本の昔話』 柳田国男著より
神代里神楽
安政年間(1854~1860)に伝わった神楽が一時期中断しましたが、氏子の市之瀬意平次氏を中心とした同志がはかり、深谷市上野台の飯塚利平氏を師匠として里神楽を組織し、明治元年に再興されました。江戸や平野部に見られる里神楽系統のもので、見ていてたいへんおもしろく、秩父地方の神楽としては特色があります。全18座。村指定無形民俗文化財。(昭和56年12月20日指定)
◆奉奏日 11月3日 例大祭